ニコライ・ゴーゴリ「外套」と「狂人日記」@ル・コード渋谷

なんとも久しぶりに、演劇鑑賞に行ってきた。
何年かぶりにお目にかかった大学の教授宅で、お知り合いになったロシア人文学者の紹介で、ゴーゴリの作品を見にいくことにした。
大学時代演劇に携わっていたこともあり、懐かしい気持ちもありわくわくして行った。会場は渋谷の小さなビルの4階、コンクリートがむき出しで取壊し作業の真っ只中のような部屋に、これまた工事用足場を組んだベンチと舞台。バッハのチェロソナタとパルティータが流れるくらい部屋で、開演を待った。小劇場ならぬ、雑居ビルの荒廃した空き部屋での上演に、昔ロンドンで鑑賞した「Snow Palace」を思い起こした。客席100程の空間の簡易ベンチに座り、目の前に現れたのはフランス革命、特にロベスピエールの幻の雄姿の虜となる哀れな娘が、亡き母親や様々な過去の自己との係わりの中で、孤独の時間を狂気へと進む、という舞台。2時間ほどのあの空間は、まさに「引き込まれる」圧力と魅力があった。

それにしても、日本の小演劇というのは、まだまだこのれべるなのか、と昨日の2時間をどちらかといえば苦痛に感じながら、閉塞感が充満した小さなスペースで、途中中座することもできず、最後まで鑑賞した。
演者のワンパターンな絶叫とささやきの繰り返し、根拠や意味が全く不明の突然の動作や駆け出し、無言の場面転換、主題となる人物がスポットライトだけで演出されそれを取り巻く人物らがパントマイムでその存在を示す技巧には少し技量が足りない手の動きや目線など、素人の目でもちょっと気になるところが多かった。ましてやセリフをかむなんて…

そんなことを考えながら、昔演じたロシア戯曲の数々を思い起こして帰路についた。将来自分が再び舞台に立つことははたしてあるのだろうか。ちなみに、Snow Palaceをネット検索したら、やっぱりありました。レビューですが、正に自分が鑑賞した時のものです。

http://www.cix.co.uk/~shutters/reviews/98072.htm

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About Dr Kats

a working sociologist/linguist/translator based in Odawara, Japan
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